シアトル便り

 

2006年06月01日

将来の展望

2ヶ月半以上も早く生まれてしまった大河。どんなに医療が発達しても、私のおなかの中と同じ状況は作り出せない。ママのおなかで過ごすはずだった12週間を、NICUでモニターにつながれて過ごしています。妊娠後期をおなかの中で過ごせなかったことが、この先の大河の発達にどんな影響をもたらすのかを考えると、心配でたまらないのです。

本によると、26週から29週で生まれてしまった未熟児の場合、いわゆる「普通」(この言葉は好きでないのですが、便宜上使っておきます)に育つ確率は40%。脳内に出血があったりするとかなり難しい。幸い、大河は脳に出血は認められなかったので、大きな障害を持つ確率はとても少ない。聴力も今のところ大丈夫。でも、視力は心配だし、また、学校に入ってからLD(学習障害)やADHD(注意欠損多動症候群)と診断される確率も正規産の赤ちゃんに比べると高くなる。

でも、大河は大河。パパがいつも言ってくれるのは、「大河がどんな子でも、たくさんかわいがって一生懸命育てていこう」という言葉。本当にそのとおりだと思います。

私が大学院で障害児教育を専攻していたころ、こんなことを習いました。
People first languageー障害のある人のことを、disabled people、と呼ぶのではなく、people with disabilities、または、people with special needs と言おう。つまり、障害が先に来るのではなく、あくまでその人が一個人であることを尊重し、障害はあくまでその人の一部であるという姿勢です。残念ながら、障害のある人に対してオープンであるといわれるアメリカでも、まだこの考え方は完全に広まっているとはいえません。まだまだ、person with mental retardation(知的障害を持つ人)のかわりにretarded、と呼ばれることも多いのです。

でも、私はpeople first languageの考え方がとても好きです。大河についても、だって未熟児だから、と考えるのではなく、まず、大河としての個性をしっかりと見てあげたいと思っています。

2006年05月21日

産休

大河の予定日は7月3日でした。きっと少し早く生まれると思っていたので、周囲には6月の終わりごろと言っていました。今学年度は6月20日までなので、うまく行けば学年末まで働き続けて、それから出産できるかと思っていました。アメリカの場合、産前の休暇はなく、特に体調に問題がない限りは産休は生まれた日からとなります。

ところが、突然の早産。月曜日からごくあたりまえに仕事に行くつもりで、片付けも何もしていなかったし、朝一番でとりかかるはずだった仕事も机の上に置いてある。先生が休む場合は、必ず代用教員が来ることになっているので(教員免許を持った大人が必ず1人教室にいなければならないので、日本のように先生が休みで自習というのはあり得ないのです。)普段だったら、1日でも休む場合は必ずサブプラン(代理の先生のためのレッスンプラン、スケジュール、各生徒についての注意事項など)を用意しておくのに、今回はそれもなく突如、長期の休みに入ってしまった。ちょうどその前の週は春休み。

春休み明けに急に担任がいなくなってしまった生徒たち、リーダーがいなくなった教室に残された4人の私のアシスタントたち、それから私が書くはずだった書類(IEPと呼ばれる個別教育計画など)をまかされてしまった上司に、本当に申し訳なく思ってます。

 

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