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【父娘はいつまでサウナで一緒?】「ママはモノリンガル」から
夫はイギリス生まれのイギリス育ちだが、義母はフィンランド人である。そんなわけでイギリスの家にもサウナを設けていた。11歳くらいまで家族(義母も含む)でサウナに入ったらしい。この習慣のおかげで、異性の体に対する幻想や妄想を持たなくなるメリットがあるそうだ。(夫の弁)
家族揃って和気藹々とサウナに入る。微笑ましい習慣だと思う。日本人の私から見ても、子供が思春期前なら許容範囲だ。しかし、子供の体が大人びてくるとそうもいかないのではないか?特に妙齢の娘が父親と一緒に入るとこなんて想像もできない。
数年前、テレビのトークショーにヴァイオリスト、リンダ・ランペニウスが出演した。当時、彼女はアメリカの雑誌プレイボーイで全裸を披露し、大きくて形のいい胸が整形に違いないとの疑惑でゴシップ雑誌は大賑わい。彼女は『CG処理で胸の形を変えただけだ』とトークショーで否定し、証拠写真を見せた。その証拠写真というのが、『パパがいきなりサウナで撮った』、という彼女のヌード写真・・・。
一体いつまで父親とサウナに入るのぉ!!!それに普通、写真なんて撮らないでしょ〜?とテレビの前で目を白黒させている私たち夫婦とは対照的に、トークショーのホストたちも観客たちもニコニコして平静そのものである。彼女のCG処理説と証拠写真は、フィンランド人にはすんなりと受け入られたのだった。そして私たちは、証拠写真を撮った状況だけが、未だに受け入れがたいのである。
フィンランド在住何年になりますか?
1996年のクリスマス直前にこちらに来ましたので、もう10年余りになります。
フィンランドに移住した理由を教えてください。日本で5年暮らした夫が、しばらく両親の近くに住みたい、と言い出したのがきっかけです。 夫は生まれも育ちもイギリスで、国籍もイギリスなんですが、彼の母はフィンランド人なんです。 夫がイギリスの大学在学中に義父母がフィンランドに移住しまして、私たちも2,3年のつもりでこちらに移住しました。居心地が良いので滞在がかなり長引いてますけど(笑)
家族構成を教えてください。夫と小1の長男、幼稚園の次男の4人家族です。
フィンランドの育児、幼児教育、学校教育で日本と違う点、これはフィンランドの方が良いと思う点、これは日本の方が良いと思う点があったら教えてください。
フィンランドは、出産するにも子育てするにも、日本より環境が整っていると感じますね。なにせ出産費用は入院費以外無料なんですよ。
参考までに私の例を挙げますと、8年前の出産の際、夫と二人で家族部屋に5日滞在して入院費が約2万5千円でした。 他にも最長3年取れる育児休暇と各種手当の充実、ネウヴォラと呼ばれる診療所での小まめな定期健診と、(集団でなく)個別の予防接種など、良いところを挙げると枚挙に暇がありません。
日本の育児で良いところは、情報が豊富で育児書や育児雑誌が安く手に入るところとか、便利な育児グッズが買えること、出産も自宅出産など色々な選択肢があることなどでしょうか。
フィンランドの幼児教育で気に入ってるのが、レイッキプイストと呼ばれる公園の制度です。市内に多数点在し、通常、児童館のような施設が一緒に設置されています。管理が行き届き、安心して子供を遊ばせられますし、夏場には子供にランチの配給があります。遠足やクリスマス・パーティなど楽しいイベントがあり、場所によっては母親を対象とした様々なレクチャーや、子供を対象としたリトミック、工作指導などもありますよ。
一方、日本の育児・幼児教育の良い点は保育園などで生活習慣の指導が行き届いてるところだと思います。
例えばフィンランドの保育園では、昼食後キシリトール・ガムを与えるんですよ。歯磨きは!?と最初は驚きましたね。お昼寝も、「パジャマはいらない」、と先生に言われたので、息子達にどうしているのか尋ねると、「パンツ1枚でお昼寝するから寒くて眠れない」とのことでした。先生にお話して、パジャマ代わりにTシャツを用意することで解決したのですが、ちょっと違和感がありました。
フィンランドの学校教育の良い点は(すごく主観的ですが・・・)、義務教育開始時期が遅いことと、それから授業時間が短いこと!すみません、私自身学校が嫌いだったものですから(笑)
でも、フィンランドの友人がこう言ってました。スタートが遅いから(息子は8歳でまだ1年生)みんな早く文字を習いたいという、やる気に満ちてると。私も同感です。
学校教育で日本の方が良いと思うのは、まず学校の設備が整っており、それに伴いカリキュラムが変化に飛んでいることでしょうか。具体的に言うと、日本では理科室の実験道具や、音楽教室の楽器などが豊富で、それを授業に生かしていると思います。フィンランドで1年生の息子はハーモニカもカスタネットも知らないし、音楽の時間は歌うだけでドレミ(ここではABC)すら習わないと言っております。3年生からは一応ソプラノ笛を習うようですが・・・。長男によると、理科の時間ももっぱら先生のお話で終わってしまうようです。日本なら朝顔を育てたり、学校の飼育小屋の動物を観察したり、1年生でも色々な事をしますよね。
また日本では学童保育が大体小4くらいまでありますよね?こちらは小2までと短いんですよ。それに日本の学童では、お稽古事がしやすくありませんか?場所によって差があるようですが、各種お稽古事のバスが学童まで送り迎えしてくれるなんて話をよく聞きますから。こちらでは日本ほどお稽古事が盛んではないにも係わらず、お稽古事への送り迎えで親たちが青息吐息だって話をチラチラ耳にします。
それから、スウェーデンに留学したイギリス人のブログとか、タイや台湾、中国、韓国の給食メニューなどネットで色々調べて感じたことなんですが、給食は日本も含めたアジア諸国の方が北欧より良いと思いますね。栄養バランスが良く、メニューがバラエティーに富んでいますから。家庭や学校での食育への取り組みも日本の方がフィンランドよりはるかに進んでいると思いますよ。
OECD学力テストにてフィンランドは、読解力世界一、数学では世界二位ということは日本でもニュースになりました。ココさんの日記ではフィンランドの報道では、世界一の理由は暖かい給食の効果だとしている、と書いてありましたが、ココさんご自身は、どう思われますか?世界一の秘密は?給食を理由の一つに挙げたのは、『無料の温かい給食のおかげで貧しい子も安心して勉強が出来る』、ということでした。学費も無料で、鉛筆やノート等の学用品も支給されるんですよ。また、スキー板やスケート靴を買えない貧しい家庭の子のために、学校に予備がいくつかあり、スキーやスケートの授業に困らないように配慮されてます。
他にも、幼い頃から家庭での読み聞かせの週間が定着していることや、市立図書館の数が多く、蔵書も充実していること、補習授業など遅れてる子供へのサポート体制が整ってることなどが、高い学力の理由にあげられるでしょうね。
それから、幼児向けアニメ以外の外国のテレビ番組は全て字幕放送の上、外国製のテレビ番組が多いので、テレビを視聴するのも、子供にとっては字を読む良い練習になっていると言われています。字幕放送は国語だけでなく、英語などの外国語に耳が慣らされる効果もありますしね。
フィンランドの好きなところは?
フィンランドの建物や道路は、いつも綺麗で気持ちが良いんですよ。また、建物の改装や改修も小まめにしますから、どこの家も快適なのが嬉しいですね。公園も遊具のチェックや整備を定期的にしており、小奇麗かつ安心です。
公共交通機関が良く整備されているのも好きなところです。ベビーカーで幼児と外出する人は公共交通機関が無料で利用できるんですよ。時間も割りと正確です。
また、ここでは極々普通の人々が選挙に立候補してます。これぞ、民主主義!と快哉を挙げたくなりますね。さすがに国会議員となると普通の人々の割合がグッと減りますが・・・
他にも夏の白夜の開放感や、サマー・コテージでの素朴なライフ・スタイルなど、好きなところは沢山あります。
嫌いなところは?
う〜ん・・・あまりないんですよね。強いてあげるなら、この2点でしょうか・・・。
まず、スーパーの商品管理が悪いと思いますね。スーパーで腐った野菜や賞味期限切れの牛乳などを見かけると、食欲まで無くしてしまいます。野菜やお肉の種類が少ないのも困ったものです。まぁ、その代わりハーブ類やチーズが充実していますけど。
それから人々のコミュニケーション不足に馴染めない時があります。例えばビジネス・メールでフィンランド人は一般的に最小限のことしか書きません。合理的でよいと思う反面、外国人相手の場合、ぶっきらぼうに見えて損をしないかと老婆心を起こすこともあります。また無口な方が多いので、こっちばかりがしゃべって疲れてしまうこともありますね(笑)
フィンランドではどんなことが社会問題になっているでしょう?
全般的に社会制度が上手く機能してますし、治安も良いのですが、10年前と比べて、治安の悪化と生活レベルの低下が若干感じられますね。
「1995年1月1日のEU加盟以降、色々な行政制度が悪くなった」、と話す人々もいます。病院のベッド数が減らされ、簡単に入院出来なくなったり、また病院の食事も量が減りました。他にも夏場も開いてる公園(レイッキプイスト)の数が減ったとか、行政サービスの質の低下が見られます。
2002年1月1日のEURO通貨への切り替え時に、物価が若干上昇したんですけど、それ以降も緩やかにインフレが続いており、昇給がそれに比例していないのが辛いところです。
但し、近いうちに第一次ベビーブーム世代が大量に退職することが予想され、若年層や外国人の失業率の回復が見込まれています。これで景気が良くなれば良いのですが。
それから都市圏の慢性的住宅不足と、それに伴うホームレスの問題もありますね。いつかブログに書こうと思っているのですが、就職したのにホームレスの若者とか、13歳の女の子とその母親がホームレスだとか、福祉の国とは思えない話があるんですよ。
フィンランドでは自殺率が非常に高いという ことですが、その大きな原因はなんでしょうか?
以前、こちらのスクール・セラピストの講演を聴講したことがあります。彼の話では十代前半の子供の自殺率が高いとのことでした。また、女の子より男の子の問題が深刻で、かつ自殺率も高いと・・・その理由として、「女の子は早い段階から友達などに相談するのに比べ、男の子は問題を一人で抱えてしまい、周囲が気がつく頃には手遅れになりがちだ」、と話していました。
大人の自殺率も低くないようですが、理由として考えられるのは、一つ目に夏と冬の天候の落差でしょうか。明るい白夜の後の暗くて寒〜い冬は気分まで暗くしてしまいますからね。
そしてもう一つの理由が、フィンランド人の無口さと我慢強さ。十代の男の子もそうですが、大人も一人で問題を抱え込んで簡単には愚痴らないし、中々相談しないので自殺にいたってしまうんじゃないかと思います。
18歳以上の男子に徴兵制があるということですが 一定年齢の男子には兵役義務、兵役訓練があるのでしょうか?
詳しいことはわかりませんが、男性は18歳になると軍から召集されるようですね。ただ、オーランド諸島の住人とエホバの証人は兵役が免除されてるようです。期間は訓練内容などによって違い、6〜12ヶ月だそうです。兵役が嫌な人は13ヶ月の民間の社会奉仕を選択することも出来ます。因みに私の夫は18歳までイギリスとフィンランド両方の国籍を持っていましたが、兵役を断った段階で、英国籍のみになりました。
福祉国家ということですが、税金はやはり重いということでしょうか?高額所得者が海外に住民登録しているなんて記事を読むと、やはり税金が高いんだろうなぁ、と思いますね。税金の中で特に負担が重く感じるのは消費税です。食品で17%、その他の物品が22%ですから、大きいですよ〜。ただ、4月16日のニュースで食品にかかる消費税が12%に下がると報道されてましたので、随分楽になりますね。
ココさんのお子さんはちなみに 何語を話しますか?私とは日本語、父親とは英語を話します。兄弟間ではフィンランド語を話すことが多いのですが、日本人と会ったあとは日本語、英語の本を読んだ後は英語で話す、という具合です。
こんな感じですから、夕食の席では3ヶ国語が飛び交っています。子供たちは私の顔を見ると日本語、父親と目が合うと英語に切り替えるので、話す言語によって今、誰を主な聞き手として意識しているのかがわかって面白いですよ。
国民の英語力はどの程度でしょうか?
年配の人や田舎に住む人の英語力は低いと言われてますが、ヘルシンキ近郊や都市圏に住む若い人はほとんどみんな、日常会話程度またはそれ以上の英語が話せると思います。
だから、「イタリア人やフランス人は自分たちが文化の中心だと思っていて、英語や外国語を話そうとしない」なんて批判する人もいますね。
フィンランドに暮らし始めて、これは驚いたというエピソードが あったら教えてください。
こちらに来てまだ間もない頃、電話で英語のコースを申し込んだんです。もちろん当時の私のフィンランド語は今以上に酷いものでした。それで、名前も名乗ったんですよ。それなのに電話を受けた女性は、私をフィンランド人だと思っていたんです(笑) これには驚きましたね。日本人の名前が一般的にフィンランド人には発音しやすく、違和感が少ないことや、スウェーデン語系フィンランド人の中にはフィンランド語がかなり下手な人がいることもあって、私をスウェーデン語系フィンランド人だと思ってしまったようです。公用語が2つ以上ある国ではこういうことも起こりうるんですね。
それから寒い真冬に、赤ちゃんを外でお昼寝させる習慣にも驚きましたね。肺を鍛えるための習慣だそうですよ。しっかり厚着をさせますから、外のお昼寝で赤ちゃんが風邪をひいたなんて話は聞きません。フラットに住む人ならバルコニーで、一戸建てなど庭付きなら庭で、ベビーカーの中で寝かせていますよ。