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世界各国で子育て中のママが発信しているホームページを紹介して行きます。目指すは世界一周!第一弾はオーストリア・チロルから・・・。 |
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「TDBチロル便」チロル生活コラムから
<一日一料理>
今日、近所の子供が3人遊びに来た。いずれも、6歳前後の元気な子供達だ。ありがたいことに、夕方の6時に来て、これから 夕食の準備に取り掛かるところだったのだが、「まあ、30分くらいなら」と外で鬼ごっこをして遊んでいた。
子供心に戻って、夢中になって遊んでいると教会の鐘が7時を知らせているではないか。
「さあ、子供達、お母さんが待っているよ。私もこれから夕食の準備をするからね。」これで、解散するだろうと思った瞬間・・・
「ママ夜は作らないもん。今日は何を作るの?一緒に食べていい??ヨーコがご飯作っている間ナナ(娘)と遊んでいるから迎えに来て!すっごいお腹空いた。ね、いいでしょ。」
『ヘッッ!?マジ・・・そんな大した材料ない・・・』と思ったが、愛らしい瞳でお願いされてノーと言えるはずもなく、「OK,じゃあ、スパゲッティでいい?」「イェーイ!!」その後、スパゲッティのミートソースが床中に飛び散ったのは言うまでもない。
日本では、少なくても一日2回は料理を作り、多い家庭では3食作る所もあるだろう。 特に、メインを夕食にする家庭も多いはず。私も夕食が楽しみで、お菓子を我慢していたものだ。
オーストリアでは、温かい料理は一日一回が普通で、仕事場が近い夫は昼食に戻ってくる。昼食に料理を作ったら、朝食はパンやコーンフレーク、夕食はスライスしたハムとパン。夕食が軽食であるので、3時のおやつに大きなケーキを食べる。男性女性は問わない。
「夕飯があるから、間食はやめなさい。」などという言葉は耳にすることはなく(説得力がないからか)、子供はチップスやチョコレートを遠慮なしにバクバク。間食を制限している家庭もあるであろうが、子供の空腹はとても正直だ。我が家に夕食を食べに来た子供達の気持ちも良く分かる。
日本でも、健康の為に「メインを昼食へ」というフレーズが言われているが、ケーキやおやつを我慢できればのこと。日本の一日中働いてヘトヘトになったお父さんに、「今日はパンとハムだけね。」とは、言えないかもしれない。
★ホームページを開いたきっかけはなんですか?
日本の友人や家族から、「チロルってどんな所?どんな生活をしているの?」と良く聞かれます。手紙やメールでは伝えきれないので、HPとして画像をいれながら紹介する事で、伝える事が出来るだろうというのがきっかけです。
★現地で出産した場合、興味深かった点、大変だった点はありますか?
私立病院のないチロルで出産の出来る病院は2箇所で、国際的なインスブルック大学病院を選びました。税金の高いオーストリアですが、その分医療や公共施設が充実しているのは確か。全く出産費用がかからないのは魅力だったし、病院内も不自由することなく快適に過ごす事が出来ました。はじめての海外で出産ということで、まず言葉の面では苦労しました。全ては質問制なので、出産後の授乳や赤ちゃんのお世話の仕方等、英語とドイツ語とジェスチャーで何とか乗り越えました。妊娠と出産の本は現地で購入して準備はできていましたが、出産後の情報をもっと集めておくべきでした。日本から育児本を送ってもらったのは出産後のことです。
★子育てをしていて感じる日本の親子関係や家族関係の違いは?
お父さんが子育てにかなり積極的だということ。女性の地位が確立しているヨーロッパだからか、子育てに母も父もなく、赤ちゃんをつれて散歩やスイミングに乳児を連れてくれるお父さんの姿も多く見かけます。男性の子供に対する愛情表現は子供の時から身についてきたものだと感じました。また、少子化も問題となっていますが、教育にお金がかかるからという考え方ではなく、「一人の子の成長をしっかり見てあげたい」とか「親の人生ももっと満喫したい」といった考え方があるようです。
★国や市町村の、出産育児、こそだて支援の違いはありますか?
チロルでは保育園は4歳からしか通う事が出来ません。それは、3歳までは家族の下で育てる事がベストだと考えられているからです。幼児の時に育児休暇をとっても、復帰するときはしっかりとサポートしてくれるそうで、母親にとっては働きやすい環境は整っています。育児金も18才まで毎月3万5千円程度を受け取る事が出来、大学までほとんど教育費はかかりません。
★チロルで生活を始めて、一番戸惑ったことや困ったことはなんですか?
一番大変だったのは、食材が少ないということです。野菜の種類は日本の3分の1くらいではないでしょうか(もちろん街まで行けば種類は豊富ですが)こんなジャガイモばっかり、どのように料理しているのだろう・・・と不思議でした。生の魚介類はもちろんありません。
★伊佐早のホームページのエッセイの中に、チロルでは昼食がメインで夕飯はハムとパンだけということですが、チロルの人の一般的な昼食はどういったものなのでしょう?
ウィーンとチロルでは、違いがあるかと思いますが、チロルの家庭料理についてお答えすると・・・クネーデル(硬くなったパンを牛乳と卵でふやかし、香ばしく炒めた生ハムと玉葱とこねて丸めてスープで煮込む)クネーデルと言っても、ほうれん草・チーズ・ジャガイモ・にんにく・バナナ・杏・・・・と、その種類は20種を超えます。その他アップルコンフォート(パン生地の中に甘く煮たリンゴを入れて焼いたもの)など。
生ハムは香りがとても強いので、いろんな料理に活用されます。匂いの強いチーズもジャガイモと炒めたり、かけたり必需品です。若い人々は肉料理やサラダ料理も作りますが、基本的には昔から地元にあった、基本的な食材(ジャガイモや生ハム)をアレンジした料理が多いようです。
★こどもたちも昼食は学校から家に戻ってきて食べるのですか?学校でランチは出ないのでしょうか?
給食のようなランチはありません。小学校は基本的に午前中授業で、お昼には子供達は家に帰ってきます。午後は選択制になっているようで、スポーツ(体育や部活動)や課外授業は午後です。その代わり、補習があるので、成績の悪い子はランチ(サンドイッチやアップルコンフォートなど)を持ってくるか、家に帰ってきて、午後に勉強します。
卵も一週間に一回とコラムの中に書かれていましたが、かなり粗食ということですね。国民的な健康上の問題はないのでしょうか?
私から見ると、非常に野菜不足のように感じます。レストランで注文しても「○○サラダ」という、項目で注文しないと、基本的に生野菜はついてきません。ビタミン補給という意味か、フルーツはよく食べるようです。カルシウムは乳製品から摂取するしかありませんが、ヨーグルトやチーズは選びきれない程の種類があり、とても美味しいです。バターも無塩バターで本来のコクのあるものです。そのせいか、料理に使うバターの量もチーズも、ものすごく、カロリーは高いものが多いです。おやつ(ケーキ)も一日の楽しみです。若い年代は、スリムで抜群のスタイルなのですが、中高年を迎える頃には、糖尿を指摘される体系になってしまう人が多いです。
★今、オーストリアで全国的に流行っていることや、皆が話題にしているような大きなNewsがありますか?
ウィーンで流行ったとしても、チロルまではなかなか流れてはこないようです。それでも、テレビの影響は強く、子供達の間では、携帯電話が普及しはじめており、小学生でもカメラ付き携帯を持っている子もいます。タバコは若い女性のトレンドになっているようですが・・・それを、社会問題にしないオーストリアも問題かと思うのですが。
★チロルの魅力は?
時間に追われることなく、一日をゆっくりと過ごしている事。天気の悪い日は家で昼寝し、天気が良ければ山にでかけて木苺やきのこを積む。お茶とケーキの時間も楽しみにしていますね。こちらに来て、天気を良く感じるようになりました。
★現地の言葉の習得には苦労しましたか?
日本で文法はしっかり見につけて来ましたが、勉強と話すことはこんなにも違うのかと思いました。言葉も使わなければ上達しないし、今でも教科書で勉強しながら、会話からも取り入れようと頑張っています。それに、方言は実にやっかいですね。できるだけ、標準語をマスターしてから方言も学びたいのですが、標準語ができないお年よりもいるので、困っています。
★お子さんの日本語保持のために何かトライしていることがありますか?
まだ、1歳ですが、初めは日本語とドイツ語と単語も2回繰り返していました。夫が在宅中は夫がドイツ語、私が日本語で話していますが、いないときは両方(ドイツ語の方が多いですね)話しています。近所の子供達とコミュニケーションが出来るようになれば、しっかり日本語を教える方針です。
★将来、オーストリアに住む方へのアドバイスがあったらお願いします。
オーストリアは小さな国であり、外国人労働力を受け入れようとはしません。ですから、労働ビザを取得する事がまず、大変ではないかと思います。特に、ウィーンは誇り高い市民性であり、日本人を含めアジア人は苦労する事も多いのではないでしょうか。その場合は、日本人のサークルに参加したり、仲の良い地元の人を作ったり、家に閉じこもらない事が大切です。チロルは田舎で市民性も全く違いますが、働いて生計を立てるには資格や特技を持っている必要があります。
★最後に私達も永住にするか、日本へ帰国するかまだ分かりません。長く住めば、習慣や食生活や子供の教育などオーストリア色に染まってくる事でしょう。今は、親である私がいかに現地で生き生きと暮らす事かが、子供にとっても良い人間関係をもたらすだろうと考えています。
また、女性と男性の違いはありますね。一度チロルを訪れたり暮らした男性は、また訪れます。そして、永住を望む方もいらっしゃいます。私も心配症ではないはずですが、将来の事が常に頭にあり、よりよい選択をしていかなくてはならないと考えています。