



カリフォルニアのシリコンバレーにあるシスコ システム社は、インターネット業界の最優良企業のひとつで、3兆円以上の業績を誇る。
ジョン・チェンバー氏は、シスコシステム社の社長兼最高経営責任者。企業を次々と買収し、一時は、世界時価総額でGEを抜いて第一位に会社を押し上げたこともある。
チェンバー氏は、自分が学習障害であることをずっと秘密にしてきた。
「自分の弱みは誰にも知られたくない」という思いがあってだった。
そんな彼を変えたのは、小さな女の子との出会いだった。
5年前、シスコ社は、社員の子どもを会社に招待し、親の仕事ぶりを見学できる日を企画した。
その日、500人の親子が集まった大会場で、チェンバー氏は、ひとりの小さな女の子に何か質問がないかたずねた。
その女の子は、一生懸命に考えているのだけれど、うまく言葉が出てこない。そして、目に涙をためて、言った。
「わたし、学習障害なの」
そのひとことに、チェンバー氏は、自分も学習障害があることをみんなの前で打ち明けた。そして、女の子にできて他の子にできないこともあれば、女の子にできなくて他の子にできることもある。あわてないで、時間をかければ話せるよと、温かく勇気付けた。
その晩、チェンバー氏のところにたくさんのメールが送られてきた。ひとりの母親のメールにはこう書かれていた。
「あなたがなさったことが、私の子どもにとってどんなことだったか、ご想像もできないでしょう」
チェンバー氏は、今でも、長文の報告書を読むのに困難があったり、アドレス帳を調べるのに秘書の手伝いが必要だったりする。メールも、ボイスメールを利用している。
「今でも自分がディスレクシアであることを語るのは辛い」
そう語るチェンバー氏だが、それでも、100%学習障害の子どもと、その家族のために、インタビューに応じたり、学習障害の子どもたちのためのプログラムを推進したりと活動している。
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詳しい情報は、英文雑誌 Fortune 2002年4月号、または5月号に掲載されています。
その他の参考文献:
http://www.ld.org/news/OWfall2001/OWfall2001_chambers.cfm
http://www.disability-marketing.com/profiles/fortune.php4
http://www.das.org.sg/news/facets1successfuldyslexics.htm
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